【2nd Kitchen 栄養・食材】栄養のバランスがとれた手軽に作れる朝食を教えてください

近年、朝食を取ることの大切さが話題になっており、手軽に食べられて栄養も摂れるグラノーラなどの食品が人気を集めています。

市販品を使用するのもよいですが、できるだけ手作りしたい場合はどのようなメニューにすればよいのでしょうか。

「炭水化物」「たんぱく質」「ビタミン・ミネラル」を意識する

一日三食すべての栄養バランスが整った食事をできれば理想的ではありますが、実際は「時間がなくて品数を用意できない」「外食が多く偏ってしまう」などの理由から3食すべての栄養バランスを整えるのは難しいものです。

また、人間の体は体温を温めて活動の準備をする午前、活動量が多くなる昼~夕方、体が休息モードに変わっていく夜など、時間帯によって必要なエネルギー量などに違いがあるため、毎回同じバランスの食事を摂るよりも、その時間に合わせた栄養を摂取したほうが効率よく体を動かすことができます。

栄養バランスを考えるときは「毎食」ではなく「一日」という単位で考えましょう。

体が休息モードから活動モードに切り替わり始める朝は、車でいうとエンジンをかけるときと同じです。

エンジンをかけるとき、特にエンジン内が冷えているときはガソリンの消費量が多いだけではなく、始動のために電力も消費します。人間の体も朝始動するときはたくさんのエネルギーが必要です。

そのため、朝食ではエネルギー源となる炭水化物や脂質を摂ることが重要となります。脂質は消化が悪く、朝食のときにたくさん摂ると胸やけや体調不良を起こす可能性があるので炭水化物を中心にするとよいでしょう。

また、車を走らせるにはガソリンだけではなく電気や潤滑油なども必要になります。「たんぱく質」と「ビタミン・ミネラル」が人間にとっての電力と潤滑油にあたります。

朝食では「炭水化物」「たんぱく質」「ビタミン・ミネラル」を意識してメニューを考えるとよいでしょう。

玉子料理がおすすめ

炭水化物はパンやご飯などの主食で摂り、たんぱく質やビタミン、ミネラルはおかずで摂るという形になりますが、朝は時間の余裕がないため多くの品数を用意するのは困難です。

できるだけ少ない品数で栄養を摂れるようにしたいですよね。

栄養価が高く「完全栄養食」といわれることもある玉子は、たんぱく質のほかにビタミンやミネラルを多く含んでいるうえ、肉や魚に比べると調理の手間がかからず、食欲がなくても比較的食べやすい食材です。

さらに、和食にも洋食にも利用でき、様々な食材と組み合わせることができます。

作る時間も食べる時間も限られた朝食には玉子料理がおすすめです。

海苔やふりかけを活用

玉子にはビタミンやミネラルも含まれていますが、海苔やふりかけを使って栄養をプラスするとさらに質のよいメニューとなります。

栄養が加わるだけではなく食味もよくなるので食欲が湧くのもメリットです。

朝食のレシピ例

・目玉焼き+海苔付きのおにぎり+オレンジ

・スクランブルエッグ+トースト+ブロッコリー

・ご飯+出し巻き玉子+ワカメの味噌汁

・玉子雑炊+梅干し

・チーズトースト+カップスープ+バナナ

 

目玉焼きやスクランブルエッグは電子レンジで作ることもできます。冷凍のブロッコリーやインスタントの味噌汁、スープなどを使えば調理の手間が少なく、洗い物も増えません。

前日に煮物や鍋をしたときは汁を残しておき、玉子雑炊にすれば手軽で栄養も摂ることができます。

まとめ

バランスのよい朝食でも作るのに手間がかかりすぎると負担が大きく長続きしません。

また、朝は食欲がないという人も多いため、「栄養バランスを考えて手間暇かけて作ったのに残される」といった不満を抱えやすく、ストレスも大きくなってしまいます。

必要な栄養素に重点を置いたシンプルな朝食であれば、作る人が負担やストレスを感じずに継続することが可能です。

「朝はしっかり栄養を摂らないと」と気負いすぎず、冷凍野菜やインスタント食品、缶詰などの食材を活用して手軽な朝食を作ってくださいね。