【2nd Kitchen コラム】食育から考える子どもの好き嫌いをなくす方法3つ。

大人よりも苦みや辛味などに弱く、甘いものを好む子どもは好き嫌いをすることが少なくありません。

実際に食べてみて味や触感が気に入らないというだけではなく、食べたことがない食材を色や形だけで嫌う「食わず嫌い」をすることもあります。

好き嫌いが多いと必要な栄養分を摂取できなくなることがあるため、できるだけ様々な食品を食べて欲しいものです。

味付けや調理法を変える以外にどのような方法で好き嫌いをなくすことができるでしょうか。

食べ物の話をする

小さな子どもの好き嫌いは味や触感ではなく「よく知らないものに対する不安感」「慣れないものに対する警戒心」が原因になっていることがあります。

食べる=口に入れるという行為は「これは安全なものである」という感覚がないとできることではありません。まずは「食品を知る」ところから始めてみてはいかがでしょうか。

食べ物を題材とした絵本やアニメを見たり、調理前の状態を見せたりするほか、ままごと遊びなどで食品が身近なものであると感じてもらいましょう。

一緒に料理をしてみよう

調理前の状態を見たり触ったりするだけではなく、料理に参加すれば食材に対する親しみと知識がさらに高まります。

包丁で切る、鍋に食材を入れる、コンロに火をつける、レタスなどをちぎる、お箸を使って混ぜる、食材をレンジにかけるなど、調理中の作業は難しいものから簡単なものまでありますので、年齢や発達に合った作業を選びやすいのではないでしょうか。

料理に挑戦すると食材に対する理解が深まるだけではなく、「お手伝いをした」という満足感や作ったものに対する責任感から「食べてみよう」と意欲が湧きやすくなります。

野菜を育ててみる

子どもが嫌うことが多い野菜は「家庭で育てることができる」という利点があります。親子で野菜を育てれば、植物が育つ過程を学ぶことができるだけではなく、成長や収穫の喜びを味わったり、自分が作ったのだから食べてみようという意欲を持ったりできます。

「庭がないから無理」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ピーマン、ナス、トマトなどの果菜類やホウレン草、小松菜などの葉野菜は水耕栽培やプランター栽培が可能です。

ベランダや屋内で野菜を育てることができますので親子で挑戦してみましょう。

まとめ

苦手な食べ物を克服してたくさん食べて欲しいという気持ちから、子どもが一口食べたら「ほら!食べられるでしょ!もっと食べなさい」と勧めてしまいがちですが、「もっと」という気持ちは抑えましょう。

苦手なものや嫌いなものに挑戦するというのは勇気がいることで、一口食べるだけでも子どもは相当な努力をしています。

それなのに、「やればできるじゃない、もっと頑張れ」と言われると、最初の一口に挑む勇気や努力を評価してもらえなかったという気持ちになってしまいます。

食わず嫌いをしていたという場合、「食べてみると美味しかった」ということから「嫌い」が一気に「好き」に変わることがありますが、味などが原因で嫌いな食品が一気に好きになるということはありません。

少しずつ食べられるようになってくれればよいという気持ちで見守り、一口でも「食べたらOK」と考えておきましょう。