【2nd Kitchen コラム】食べると病気にならない⁉野菜 かぼちゃ

旬は夏。昔からの風習で食べるのは冬ですが、ハロウィンが近いため、今回は“かぼちゃ”を取り上げたいと思います。

かぼちゃ 南瓜 pumpkin

ウリ科カボチャ属。カンボジアから渡来したことからこの名が付いたそう。“なんきん”、“とうなす”、“ぼうぶら”といった別名を持ちます。旬は712月ですが、その前後12カ月も美味しい期間とされています。なぜこんなにも美味しく食べられる時期が長いのでしょうか。それは、かぼちゃの収穫は夏ですが、収穫したてのものは甘みがなく、貯蔵されるため、甘くなったかぼちゃが出回るのは秋から冬にかけてだからです。国内での生産高は北海道が最も高く、鹿児島県、茨城県と続きます。輸入物はニュージーランドやメキシコが多く、保存がきくため、輸入物も多く出回っています。

かぼちゃの種類

名称 特徴
黒皮(くろかわ)かぼちゃ 日本かぼちゃの代表種。皮はゴツゴツしており、熟すと赤くなる。甘さ控えめ。
黒皮栗 / えびすかぼちゃ 西洋かぼちゃの代表種。果肉は粉質系でホクホクとし、甘みがある。
坊ちゃん 小型(500g程度)の品種。粉質で味が良く、カロテン含有量が特に多い。
鹿ヶ谷(ししがたに) 京都特産の日本かぼちゃ。粘質で水分が多く、煮物向き。
そうめんかぼちゃ/糸かぼちゃ 肉質が粗く、繊維質で切って茹でるとそうめんのようにバラバラとほぐれる。
ペポ / おもちゃかぼちゃ 観賞用のかぼちゃ。色や形のバリエーションが豊富。

 

<選ぶ際のポイント>

ずしりと置く、皮がかたくて傷がつきにくいものが良いとされています。へたの茎が青いものは甘味が少なく、コルクのように枯れているものが完熟している目安になります。また表面は凸凹がくっきりしていてツヤのあるものを選ぶと良いようです。

切り売りの場合:肉厚で切り口の色が濃く、鮮やかで身がしまっており、種実がつまっているものが良いとされています。

<保存方法>

カットしたものは傷みやすいため、種やわたを取り除き、切り口をラップで覆って冷蔵庫の野菜室で保存します。軽く茹でて冷凍も可能です。

かぼちゃの栄養価

「冬至に食べると病気にならない」

これは、本来旬が夏のかぼちゃですが、保存がきくために緑黄色野菜が不足しがちな冬にも食べることが出来たことからかぼちゃでビタミンを補給して体調を整えようといった先人の知恵が詰まった言い伝えだそうです。

上記のように古くからいわれてきたように、とても栄養価の高い野菜とされています。主成分は炭水化物であり、

特に豊富なのが、免疫力を高めるカロテンやビタミンE、カリウムです。また、かぼちゃは他の野菜と異なり、新鮮なものよりも寝かしておくほうがよく、熟すことで甘みも増し、カロテン等も増加します。なお、日本かぼちゃより西洋かぼちゃのほうがカロテンやビタミンC、ビタミンEなどの含有量は多くなっています。

参考)1個:11.5kg 1/4個:250400g *煮物、サラダなど一人当たりの摂取量:おおよそ100g

※以下、栄養価は100gあたりに含まれる量

β-カロテン 日本かぼちゃ:730μg、西洋かぼちゃ:4,000μg

(ビタミンA 日本かぼちゃ:60μg、西洋かぼちゃ:330μg)

●ビタミンA1日の推定平均必要量 

成人男性(1829歳、5069歳):600μgRAE、(3049歳):650μgRAE、(70以上):550μgRAE

成人女性(1829歳、70以上):450μgRAE、(3069歳):500μg

※カロテン類は体内でビタミンAに変換されます。カロテン類からビタミンA(レチノール活性当量μgRAE)への換算は、少々複雑な計算式が存在します。しかし、βカロテンに12を乗ずるとおおよそのビタミンA量を計算出来ます。

ビタミンE 日本かぼちゃ:1.8mg、西洋かぼちゃ:4.9mg

●ビタミンE1日の目安量 成人男性(18歳以上):6.5mg 女性:6.0mg

なお、ビタミンEにはホルモン調整機能があり、肩こりなどの更年期障害の症状を改善するほか、血行もよくすると言われています。

カリウム 日本かぼちゃ:400mg、西洋かぼちゃ:450mg

●カリウムの1日の目安量 成人男性(18歳以上):2,500mg 女性:2,000mg

カリウムにはナトリウムを排泄する役割があるため、高血圧予防に適した栄養素です。

 

 手軽に摂取でき、調理のバリエーションも豊富なかぼちゃ。栄養満点だと嬉しいですね。ハロウィンでも大活躍できる野菜です。かぼちゃ料理で心も体も喜ぶハロウィンを楽しめると良いですね🎃